新潟で家具の補修・修理・塗り直し・再生などを手掛ける「愛着工房いしかわ」の孤軍奮闘ブログ

新潟県阿賀野市にて、ひとりで家具や住宅内部木部の補修などをやってます。オリジナルダイニングテーブルなど家具も製作してます。

廊下を補修してきました

いやはや、大変御無沙汰でした。
まあ、きっとあまり見てくれている人も少ないと思うし、
反応もあんまりないので、あれですが、
もしかして心配してくれている人がいるとしたら、ごめんなさい。
なかなかブログ更新までは手がまわらない状況でございました。


さてさて、新潟県も梅雨入りしました。
漆を塗るにはいい季節ですが、通常の補修には特にいいことではありません。


今回、ご紹介するのは、廊下の補修。
家自体は50年以上たっていて、廊下部分は10年ほど前に増築したそうです。
とりあえず下見に行くと、テープを貼ったかのように、
白く変色している部分とそうでもない部分がきっちり分かれています。
ちなみにまったく同じ材料で、分かれている部分で継ぎ合わされているわけでもありません。


おそらく床下からの湿気や日光などによって、劣化してきているのだと思いますが、
きっちり分かれているということが不思議です。


さらに、本来の床材の色をあまり変えずに、この問題を解消するのは
けっこう難しいです。
案の定、当初は他の業者に頼もうとしていたようですが、
要求通りに仕上げるのは不可能と言われていたようです。
確かに、ペンキのような不透明色の材料を塗るとか、
多大なコストと労力と時間をかけて、現在塗られている材料を完全に落とし、
木肌を出してから再塗装する以外、普通の塗装屋さんでは無理でしょう。


僕の場合、家具や建具の補修を通じて、色々な手法を考え、実行してきました。
こういう難しい場面にこそ活きるものです。


写真には写してませんが、トイレの床も同じ床材が使ってあります。
全部で5〜6坪といったところでしょうか。


3日間ほど作業に伺いましたが、乾燥時間等もあるので、
実質、1日半といったところで完成しました。


悩んだ末にとった補修方法がばっちりはまりました。


家の方々にも喜んでいただき、職人冥利につきる仕事でございました。