新潟で家具の補修・修理・塗り直し・再生などを手掛ける「愛着工房いしかわ」の孤軍奮闘ブログ

新潟県阿賀野市にて、ひとりで家具や住宅内部木部の補修などをやってます。オリジナルダイニングテーブルなど家具も製作してます。

床の間(地板)出張補修

ずいぶん前の仕事となりますが、ご紹介したかどうか忘れましたので、

改めてご紹介いたします。

床の間の無い家もけっこうあるかと思いますが、

床の間があるお宅にとっては、ここが傷んでいると、とても気になると思います。

玄関の上り框なども、そうですね。

 

この時、おじゃましたお宅の床の間。

これはケヤキの突き板(ケヤキの木を薄くスライスして、表面に貼りつけてあります。一見、無垢板に見えますが、芯となる木材をケヤキの木目で化粧してあるとお考えください)で、熱いものか、水分のあるものを置いていたせいで、極端に白く変色してる所もあり、全体的にかなり傷んでいます。

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これ以上傷むと、補修できない状況となる可能性もあります。

前述のように、ケヤキの化粧板自体は、薄いものですので、

補修のために削る場合も、あまり削れません。下地が出てしまうとうまくありませんので。

 

そこで、様子を見ながら少しづつ削り、

これ以上はやばいというところで、色を調合し、

スプレーガンにて、少しづつ色を上げていきました。

そして、雰囲気のいい所で、仕上げのクリアー。

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白い部分は光の反射です。

 

なんとかここまで補修できましたが、

本当は、ここまで傷む前に補修するといいでしょう。

完全に傷んでしまうと、張り替えや大工工事が必要となりますので、

予算が大幅にアップしてしまいます。