ダイニングテーブルセット 補修 塗り直し
家族団らんの中心、ダイニングテーブルセット。
やはり、これを直したいというお客様は多いです。
現在、安価なダイニングテーブルセットはたいへん多いです。
買うか、直すか?
僕はあえてコメントは避けます。
今回のケースをご参考にしていただき、
直すという方法もあるということを頭の片隅にでも置いておいてもらえれば幸いです。
今回は椅子の座面張替えも受けました。
張替えは協力業者さんにお願いしております。
もちろん、お客様にも了解済みです。
木部はサービスでタッチアップ程度の補修をします。
テーブル天板現状。かなり痛んでいます。しかし素材はナラ無垢の集成材。
僕の脳内イメージもこの時点でかなり出来上がってるので、うまくいくはずです。
木地が出るまで削り、染色。色は自分で調合します。
下塗り一発目
研磨一発目。これを繰り返します。
下地が仕上がったところで、仕上げ直前にカラーリング。
仕上げ塗り2回
納品設置完了。テーブルも椅子もいい感じです。20年以上酷使された家具が蘇りました。
さあ、安い家具を買うか、愛着のある家族とともに歴史を刻んできた家具を直すか?あなたならどうする?
カフェテーブル 補修 塗り直し
今回は某喫茶店からの依頼です。
テーブルに輪染みや傷などがついて、気になる。
ということで、下見、見積もりの後、引き取り補修いたしました。
喫茶店などのお店の場合、
店にテーブルがない状態をなるべく避けたいので、
こちらの仕事の混み具合、先方の都合など、
作業以外の打ち合わせも欠かせませんね。
さて、現状です。
これは開業当時、オーダーで作ってもらったらしいです。
(製作後の補修はしないのでしょうか?それとも補修も高額なのか?)
電話でお聞きしていた通り、輪染みが目立ちますね。
染みのアップです
染みを落とすのと細かい傷を消すために、様子を見ながら削っていきます。
この後、補色、下塗り、カラーリング、仕上げなのですが、作業に集中しすぎて写真撮り忘れました(笑)
完成、納品、設置。汚れや傷も綺麗になり、艶も落ち着いていい感じ♪
プチ気分一新ですね。
これからもおいしい珈琲をこのテーブルでどうぞ。
輪切り座卓補修
お久しぶりの更新です。
今回は、昔、けっこうはやっていた輪切りの座卓の補修です。
だいたいがポリウレタン塗装という分厚い塗装でコーティングされています。
長年の間に木が割れ、そこから分厚い塗膜が浮き上がり、剥がれ、
無残な姿になってしまうというのが、まあ普通の流れです。
過去にも、このタイプの座卓は何度か手がけておりますが、
とにかく、痛んだポリウレタン塗装を剥がすのに相当苦労しますので、
なるべくお請けしない仕事のひとつです。
が、今回は、他にもいくつか仕事をさせていただいたお宅ですので、
時間をそうとういただいてとりかかりました。
剥離剤はあまり使いたくないのと、これだけの厚みの塗装には、なかなか効かないので、まずはノミなどを使ってはつり、その後、電動カンナで削っていきます。
あともう少しというところで、電動カンナのモーターが焼けて昇天してしまいました(涙)
想定より早めの出番となりますが、手持ちベルトサンダーで削ります。
ペーパーの番手を上げつつ、根性と気合の作業。
割れている部分に特殊なパテを入れます。裏まで貫通してるので、裏側からも充填していきます。パテの選定は重要。
パテ部分は先に着色しておきます。
ここから下塗り
そして研磨
この下塗り、研磨という作業を繰り返します。今回は10回ほど繰り返したでしょうか。
十分に下地が仕上がったところで、カラーリングです。パテを埋めたところを完全にわからなくするのは無理ですが、ぼかしなどをしつつ、目立ちにくくする意味もあります。やりすぎると木目が消えてしまい台無しになるので、あせらずに。
最後に仕上げ塗り。薄く3回ほど。
脚も同様の作業をして、仕上げ。
納品、設置完了。
最初の状態から見違えるように綺麗になりました。艶も抑え気味にしてあるので上品です。当時のポリウレタン塗装はなんだか分厚いビニールでコーティングされているかのようなものですので、このように補修することによって、より木質感も上がったのではないでしょうか。末永くお使いいただきたいと思います。
でも、正直、この手の座卓はやりたくないのが本心です(笑)
途中で心が折れそうになるほど大変なんです。
廊下 補修塗装 新潟
廊下、特に広縁は、日光はもちろん、
時には、突然の風雨にも晒されたり、サッシ側は結露などの水分にも攻撃され、
かなり過酷で、痛みも激しいです。
無垢板のフローリング材であれば、
全部削りなおして再塗装すれば、蘇りますが、(作業的には大変ですけどね)
一般的な突き板フローリングでは、削るということは、
下地が出てしまうので、そういうわけにはいきません。
あとは、色を濃くして、目立たなくさせるという手法がありますが、
これも家全体のバランスがとれなくなるので、難しいです。
この度の依頼物件ですが、
本来は柾目の突き板フローリングですが、サッシ側はすでに突き板も剥がれ、
下地の木がむき出しです。手前も剥がれかかってますね。
フローリング材を保護する役割の塗装膜もそうとう痛んでます。
まったく新品のようにきれいにするのは、不可能ですが、
これからも永くお使いいただけることを主眼に補修する方向でいきます。
弱っている塗装膜を剥がすためにサンダー掛け。突き板は剥がせないので慎重に進めます。染みもある程度は落とせましたが、汚れの染み込みが深く、完全には落とせません。
サンダー掛けが終わって、掃除。
この色を極力キープしたまま、微妙に色を乗せ、仕上げるには、刷毛やローラーでは無理。
この後の作業は、スプレーガンでの作業となるので、しっかりと養生。
着色、下塗り、研磨、カラーリング、研磨、中仕上げ、研磨、仕上げ
という工程をとります。使用するのは2液性ウレタン塗料です。
下地が露出してる部分は、これが限界。ただ、しっかりと塗装かけてるので、保護性能は十分あると思います。(横筋は光と影です)
落とせる染みや白い色ムラなどは、カラーリングによって緩和されています。
全体的な色あいも、以前とあまり違和感なく仕上がりました。
できれば広縁は、まめにワックスをかけるなどして保護される方がいいですね。
また、痛みが進まないうちに、はやめにこのような補修塗装をかけことを
おすすめいたします。
フローリングの傷 出張補修 新潟
新潟にもPM2.5と共に、春の気配が訪れております。
昨年末に、資金を苦労して工面した除雪機の稼動も一回きり。
さて、世の中には住宅内部の補修を専門としている業者さんがおられます。
僕も、そういう方から依頼され、何度も補修をしています。
ただ、そういう業者さんから依頼が来るのは、
だいたいにおいて、業者さんの技術の許容量を超えているものがほとんどで、
かなり難しいものがほとんどです。
今回は、直接の依頼でしたので、補修専門業者の方でもできるレベルです。
ただ、かれらは一般的に補修用材料というものを使用します。
電気こてで溶かして充填する材料が一般的。
クレヨンのようなものを擦り込むという方法も用います。
しかも、僕の知ってる限りにおいて、作業料は高い。
僕はそういう方法も試しましたが、やはり場所によっては強度が心配です。
僕はだいたい木質製の調合するパテを使います。
これは、完全に硬化すると、ネジや釘も打ち込めるほど強固になります。
まあ、ただ埋めるだけではなく、オリジナルテクニックも使用しますが(笑)
そして多分、補修屋さんより安いです。
この分野に関しては直接的な営業活動はあまりしてませんが、
偶然、このブログを見て、なにかお困りのことがございましたら、
ご相談ください。
ちなみに、木部の傷や欠け、色あせ等の補修のみ受け付けております。
床下通気口を開ける際に無垢フローリング欠損
パテを埋め、成型。
筆により色あわせ及び模様描き。
ミツロウにて仕上げ。
番外編 自家用VESPA 板金塗装 ネオジャパニーズスタイル
古い建具を化粧直ししてリフォームに使用 新潟
新潟市古町。いわゆるカミフルと呼ばれる地域のリフォームに参加しました。
「愛着工房いしかわ」の担当は、
古い建具の補修、化粧直しと、内部の古色仕上げ。
あとは、全体的なカラーのアドバイス。
入り口は古建具4枚立ち。
昔ながらのガラス戸と、格子戸。
やはり手を加えて化粧直しすると、断然、いいですね。
一回の小部屋部分などは、敢えて、の白木。建具も最小限の治し。
なんか小さな小学校の趣ですね。
階段は、吹きつけ作業による濃色仕上げ。
脇のはめ殺し格子ガラスがいい味ですね。
階段突き当たりは小さな厨房。
こういうタイプのガラス建具も、化粧直しでべっぴんさんに。
ケヤキの手すりが、いいアクセント。
(写真が横ですみません)
階段右手から部屋に入る建具も、もちろん化粧直し。いいですねぇ。
見せ梁など、木部はすべて吹き付けによる古色付け。
新材も混じってますが、仕上がりに違和感はないと思います。
ロフトスペースも吹きつけ仕上げ。(こちらも写真が横、すみません)
二階通り側は和室。
こちらの建具や欄間ももちろん、工房にて化粧直し後、設置。
他の木部は現場にて吹き付けです。
既製品や新しい造作建具では、出せない味わいが、古い建具の良さ。
補修や化粧直しをしてあげることで、
その魅力はさらに高まるとともに、
現代の暮らしに、よりマッチしたものとなります。