箪笥の修理補修 化粧直し 新潟
本日は節分です。
新潟では、この頃が一番寒いはずなんですが、そうでもありません。
雪もまったくないです。
さて、今回は箪笥の補修です。
箪笥の直しと聞くと、完全に新品のようになるとお考えの方が多いと思います。
愛着工房いしかわ的直しは、時代を経た古き良き味わいを生かして、
箪笥としての機能を復活させ、実用とインテリアを両立させるものです。
和室でも洋室でも廊下でも玄関先でも、どこでも置いて楽しめると思います。
今回もyoutubeで写真動画にしてみました。
ぜひ、ご覧になってみてください。
補修前後の写真も載せておきますね。
ケヤキ小物(ポット台)補修 化粧直し
必死で貯めたお金で、今年、中古の除雪機を買ったものの、
異常なほど雪が積もらない工房周辺です。
人生とは、そんなものです。
まあ、雪が無いのはありがたいのですが。
さて、今回はわりと小さいものです。
ケヤキづくりの「ポット台」。
僕の家にはないですが、けっこう見掛けるもので、
一時期は、かなり売れたみたいですね。
このポット台、上面の中心が割れています。部材の逆反りもありますね。
反りを直すには、かなりの手間と予算がかかりますので、
今回は割れを直し、反りはよくわからないようにし、傷や色剥げを直す
という方向性でお客様と意見が一致しました。
補修前
色剥げや傷、汚れが気になりますね。
アップにすると
剥ぎ合わせたケヤキが逆反りの力に耐え切れず割れたようです。
まずは、割れを直します。接着の後、一晩放置プレー。
逆反りによる段差を研磨し、目立たなくさせます。もちろん、全体的に研磨します。
こうして研磨してできてしまった色むらをいかに直すかで、腕が問われます。
着色、補色の後、下塗りします。ケヤキのように木目が肝の樹種は、下色段階である程度、仕上がりの色をイメージしてないと、本来の良さを消してしまう可能性があります。ここが勝負どころです。
そして、さらに研磨し、仕上げします。
すっきりと仕上がりました。
傷や色ムラは解消され、段差もほとんど気にならないレベルです。
「愛着工房いしかわ」では、このような小物も補修します。
木製品の補修や化粧直しは、とりあえず、ご相談ください。
あなたの「使い続けたい。愛着ある品だから」を、応援いたします。
カリモク座卓の補修 塗り直し
番外編 三代目工房号の板金塗装
番外編です。
僕は車の塗装の専門家ではありませんが、
自分の車の傷は自分で治します。なぜなら、お金がないから。
先日、ほんの2時間ほどで終わる現場仕事に行ってきました。
無事に終了して、さあ、帰ろうと思って車をバックさせようとしたら、
前輪の駆動輪がぬがって(スタックして)、完全にアウト。
その場にいた方々から押してもらい、脱出と思ったその刹那、衝撃が!
後ろにいつの間にか停めてあった軽トラにぶつけてしまいました。。。
僕の車の左リア、コンビネーションランプが無残に破損。そしてボディーも。
この車にしてから、最初の傷なので、ショックでした。
幸い、相手方にはほとんど傷がなく、許してもらえたのでよかったのですが。
ボディはともかく、ランプは交換しなきゃいけないので、さっそく部品注文。
ボディはどうしようかな、と、思ってましたが、とりあえず、自分で治そうと。
ランプはとりあえず部品が来るまでテープで補強。ボディはこんな傷。角で、しかも型押しラインが入ってる場所で、非常にやっかい。
板金叩き出す技術はないので、パテで埋めます。
パテを削っていきますが、非常にやりにくい場所でした。
下塗り用サフェーサー(なんと木工用)を塗った後、研磨。冬の貴重な晴れ間を利用して一気に仕上げにかかります。偶然にも昨年、材料屋さんから貰っていた車両用の塗料が在庫してたので、適当に調色して色を吹きつけ、その後、クリアーを吹き付けます。ドライヤーで熱を加えて、乾燥を促進。さすがに新潟の真冬の気温では、乾燥硬化が極端に遅くなりますので。
とりあえず、完成。微妙に色は違いますが、まあ、パッと見はわからないでしょう。ランプも交換完了です。春になったら、コンパウンドで磨いて完全に完成となります。もうぶつけたくないですねぇ。
あ、こういう仕事は請けてないですよ。実物見ればわかりますが、全然、お金いただくレベルではございません。かと言って、めんどくさいのでタダではやりたくないです。なのでお請けできません(笑)
たまには住宅内部も塗装します。今回はレトロに。
「愛着工房いしかわ」は
古い家具の補修や化粧直しが専門ですが、
たまには新築住宅の内部塗装仕上げを依頼されることがあります。
住宅専門の塗装屋さんが、どのようにして塗るのかは
正直、よくわかりませんが、
僕は僕なりのやり方でやらせていただいています。
あくまでも、そこに住まわれる方がお客様であって、
お客様の要望を最優先にした上で、
色や使う材料を提案したいと常々思ってますが、
いろいろと大人の事情なんかもあり、そううまくはいかないのが現実。
ただ、あまりに納得できない指示には、
仕事自体もお断りしています。
今回はある程度提案も通り、けっこう好きなようにさせていただきました。
滅茶苦茶苦労しましたけど(笑)
画像はつなげて動画にしてyoutubeにアップしました。ぜひ、ご覧ください。
座卓の修理・塗り直し
久々にちゃんと写真を撮りつつ作業をした仕事がありますので、
ご紹介いたします。
昨年10月頃に、電話でお問い合わせいただいていた座卓の修理ですが、
どういうわけか異常に忙しく、ようやく年末にお客様のお宅へお伺いし、
見積もり、補修方法説明の上、品物をお預かりし、
年明け早々から作業にとりかかりました。
まずは、お預かりしたままの状態写真。
埃も乗ってますが、細かい無数の傷、色剥げ、輪染みなどが見られます。
まずは、古い塗膜と木地をある程度研磨して落とします。突き板の可能性大なので、様子を見ながら落としていきます。
黒檀かと思われましたが、おそらく花梨材に着色して黒檀に見せてます。よくあるタイプです。斑になって落としてますが、これは完成すれば問題ありません。
脚の部分もすこし研磨し、黒檀色に染色します。色はその都度、調合します。
ここで完成時の色に極力近づけておくことで、濃い色でも木目が消えない自然な仕上がりになります。
そして、下塗り。
三回ほど様子を見ながら下塗りします。
この後、さらに研磨し、カラーリングで色を整え、仕上げるのですが、写真をとり忘れました。出し惜しみではありません。うっかりしてました。
そして、完成。納品。
木目も出て、上品な艶。また末永くお使いいただけるでしょう。
仕上がりを見て、追加であと3卓、依頼されました。ありがたいことです。
住宅リフォームにおける天井などの塗装について
先日、リフォーム物件の天井の塗装に行ってきました。
実はこの現場、他の住宅塗装屋さんが入っていて、大部分はその業者が行っていたのですが、どうしても天井回りだけは、設計士さんの要望通りできないということで、僕のところに仕事が回ってきました。
設計案が出た時点で、その塗装屋さんからは、仕事をお願いするかも知れないと言われていたのですが、その時点では、古民家風にするということでしたので、いくつかそういう物件をやっていた僕としては、気軽にOKを出していました。
参考までに、僕が以前やった古民家風リフォーム写真を。
この写真に写ってる木の部分、ほとんどすべて吹き付けで塗ってます。古材、新材、入り混じってますので、同じ様にするには吹き付けが最良の手段。ちなみに建具もリフォーム。床は刷毛塗りで仕上げてます。
あと、これも以前やった普通の和室の天井。
上が塗装前、下が塗装後。こんなにイメージ変わります。
色合いを変えた部屋はこんな感じ。
しかし、実際に施工という間際になって、
古民家風はやめて、既存の格天井を白とグレーの市松模様にしたい、ということになりました。
マジですか!?
思わず言っちゃいましたね、その塗装屋さんに。
でもまあ、いったん引き受けたので後には引けません。
とりあえずは木端でサンプルの色見本をつくり、提出。
OKがでたので、作業をすることにしました。
ですが、サンプルはあくまでもサンプル。
木の種類は一緒でも、既存の天井の木とは違うし、なにしろ経過年数や
染み、取りきれない汚れ、光の当たり方、木目の入り方等々、現場でやってみなければどうなるかわかりません。その中で予算等を含めた最良の方法を見つけるしかありません。
実際、サンプル作成時の材料で一部施工しましたが、発色等、どうも違います。
材料や色の配合を現場で調整し、何度か試行錯誤して、ようやく基本となる白の升目の一つが完成。僕の中では、白柿渋のようなイメージで吹き付けました。とは言え、白と一言で言っても、色々あるわけで、僕のイメージが正解であるとは言えません。この段階で設計士さんを呼んでもらい、確認してもらいます。
結果、OKが出て、まずは、白にする部分を吹き付けで仕上げていきます。木目が消えないように、薄い色の材料を何度か注意深く吹き付けていく作業です。
白が完成した後、グレー部分を仕上げていくわけですが、これは、基準となる白に違和感なくマッチするグレーということで、僕に任せていただきました。脳内イメージは屋外で風雨や日光に晒された杉板のグレーといったところでしょうか。もちろん、木目を消すほど濃い色はつけられません。
施工前の写真はありませんが、無塗装の杉板の格天井です。経年の光による焼けや染みなども点在してました。
施工後数日経ち、本日、写真を撮ってきましたので掲載いたします。
う~ん、思ったよりモダンでしっかりと和風感覚もあり、けっこういいですね。
アップにすると
各色とも木目がきっちり確認できます。
このお宅では、キッチン用の家具とTVボードの塗装も(塗装屋さんより)依頼されました。
塗装屋さんから依頼される塗装の仕事(下請という意味ではなく)は、
いわば同業プロから頼られるということで、相当なプレッシャーの中、納得される仕上がりを求められるわけで、その場合は、こちらとしても、どのようにすればよりより仕上がりを得られるかを提案しつつ仕事を進めるわけです。今回は予想以上にうまくいった仕事だと思います。
帰り道、なんだか必殺仕事人みたいだな、と、我ながら思った次第です。